夏の青菜といえば、ぬめりと香りが魅力の「つるむらさき」。

さっと茹でるだけで鮮やかな緑とやさしい食感が広がり、暑さで食欲が落ちがちな時期にも、するりと喉を通ります。

今回は、このつるむらさきに香ばしく焼いた油揚げを合わせたナムル風和えをご紹介。
ごま油の香りと油揚げのうま味が、青菜の持ち味を引き立てる、夏の副菜です。


つるむらさきと油揚げの相性

和食では、青菜と油揚げの組み合わせは定番です。

油揚げのコクが青菜の香りを引き立て、油分が脂溶性ビタミンの吸収を助けるため、栄養面でも理にかなっています。

味噌汁や煮浸しでおなじみのコンビを、今回は和え物にアレンジ。
油揚げをグリルで香ばしく焼くことで、冷めても美味しい一皿に仕上がります。


つるむらさきと油揚げのナムル風和え《レシピ》

・つるむらさき1束(約150g)
・油揚げ1枚
・ごま油小さじ2
・塩小さじ1/3〜1/2(お好みで)
・にんにく(すりおろし)小さじ1/4(少量でOK)
・白ごま小さじ1

STEP1
つるむらさきを茹でる

沸騰したお湯に塩(分量外)をひとつまみ入れ、まず、つるむらさきの茎の部分を湯に沈め30秒、その後全体を沈めて、さらに20〜30秒茹でる。冷水に取って水気を絞り、食べやすい大きさに切る。

STEP2
油揚げを焼く

油抜きはせず、トースターまたはグリルで両面を香ばしく焼き、短冊切りにする。

STEP3
和える

ボウルにすべての材料(つるむらさき、油揚げ、ごま油、塩、にんにく、白ごま)を加えて和えたら完成♪

    • にんにくは入れすぎると辛みが強くなるので控えめに。
    • 加減は茹でる時の塩分や好みに合わせて調整してください。
    • 少ししょうゆ(小さじ1/2程度)を足すとご飯にも合いやすくなります。

    香りと食感を引き出す、おいしさの秘訣

    つるむらさきと油揚げの魅力を存分に味わうために、ちょっとした火加減や下ごしらえの工夫が欠かせません。

    といっても難しいことは何もなく…、ほんの少し意識するだけで、仕上がりをぐっと引き上げることができます♪

    • 油揚げは表面がカリッとするまで焼くと香りが増します。
    • つるむらさきは茹ですぎないことで、色と食感が残ります。
    • 冷やして味をなじませると、しっとりまとまります。

    \つるむらさきの美味しい調理法はこちらでも


    油揚げを使うときに「熱湯をかけて油抜きをする」という手順は、かつて鯨油やラードが使われていた時代、独特のにおいや重さを取り除くために行われていました。

    しかし現代では、菜種油や大豆油などクセの少ない植物油が主流。品質管理も向上し、臭みはほとんどありません。
    香ばしさを活かす料理では、むしろ油抜きをせずに使ったほうが風味豊か。

    「油っぽさを控えたいときや、すっきり仕上げたいときだけ油抜きをする」——そんな柔軟な使い分けが、現代の和食らしさですね。

    よかったら今後の参考にしてみてください♪


    ひと手間で広がる、アレンジの楽しみ

    味付けや具材を少し変えるだけで、同じレシピがまったく違う表情に。食卓やお弁当、おつまみにも応用できるアレンジをご紹介します。

    1. ピリ辛香る、おつまみナムル
    仕上げに七味唐辛子をふれば、香ばしさと辛みが加わり、お酒との相性抜群。ビールや焼酎はもちろん、日本酒にもよく合う大人の味わいです。

    2. ポン酢でさっぱり夏仕立て
    ごま油の香りに、ポン酢の酸味をほんの少しプラス。こってり感が軽やかになり、蒸し暑い日でも食べやすい、夏向きの爽やかな副菜に。

    3. 温かさを楽しむ炒め合わせ
    和えるだけでなく、最後に軽く炒め合わせれば、香りと温かさが立つほっとする一品に。ごはんのおかずとしても満足感のある副菜になります。


    おわりに|香ばしさと旬を味わう贅沢

    香ばしい油揚げと、夏が旬のつるむらさき。とっても簡単な料理ですが、この時期にしか食べることができない贅沢な副菜になります。

    旬の素材は、体が自然と欲する栄養をたっぷり含んでいるのも、この時期に是非とも食べたい大切なポイントですね。

    旬食材ならではの香りや色合いを楽しみ、日々の食卓に季節の移ろいを添えてみてください。


    \「つるむらさき」についての詳しい記事はこちら/


    \夏野菜をもっとおいしく♪/