── さしすせそ歳時記「せ:しょうゆ」 ──

旬のとうもろこしが八百屋さんに並ぶと、あぁ夏が来たなぁと感じます。
皮をむいたときのふわっと広がる甘い香りは、まさに季節のごほうび。

そんなとうもろこしの甘みをまるごと炊き込んで、しょうゆとバターで香ばしく仕上げた一品はいかがでしょうか。


今回は、「さしすせそ歳時記」シリーズの“しょうゆ”を主役にした夏の炊き込みごはん。
芯まで使って炊き込むことで、自然な甘みと香りが引き立ち、ひと口食べるたびに思わず笑みがこぼれる味わいです。

とうもろこしのしょうゆバターごはんレシピ

  • 生のとうもろこし…1本
  • 米…2合
  • しょうゆ…小さじ2
  • バター…10g
STEP1
とうもろこしの下準備

とうもろこしの皮をむき、ひげを取り除く。包丁を使って縦に実を削ぐ。
(芯はあとでごはんと一緒に炊き込むので取っておく)

ワンポイント
実をそぐときは、かつらむきの要領で切り落とすのが理想ではありますが、生のとうもろこしはとても硬いので危険です。無理せずトウモロコシを立てて安定させ、回しながら削ぎ落とすのがよいでしょう。

STEP2
炊飯器にセット

といだお米を炊飯器に入れ、通常の2合分の水加減をする。
その上にとうもろこしの実と芯をのせ、炊飯する。

STEP3
炊き上がりに風味付け

炊き上がったら芯を取り出し、しょうゆとバターを加える。
全体をふんわり混ぜて、バターが溶けてしょうゆが満遍なく混ざったら完成♪

  • しょうゆは炊き上がり後に
    炊く前に入れてしまうと風味が飛んでしまいます。しょうゆは仕上げに加えるのがポイント。
  • バターの塩分に注意
    有塩バターを使う場合は、しょうゆを気持ち少なめに調整しても◎。
  • とうもろこしは新鮮なものを
    収穫から時間が経つと甘みが抜けてしまいます。できるだけ早めに調理しましょう。

ミニコラム|芯までおいしい理由

ふだんは捨ててしまいがちなとうもろこしの芯。
実はここにも、**うま味成分(グルタミン酸や糖分)**がたっぷり詰まっています。

炊き込みごはんやスープのだしに使うと、ほんのりとした甘さと香りが加わって、まるで「とうもろこしのだし」を取ったような深い味わいに。
捨てずに活用するのは、昔ながらの台所の知恵でもあります。
しょうゆバターとの相性も抜群なので、ぜひ芯ごと炊いてみてくださいね。

アレンジいろいろ

とうもろこしの甘さとしょうゆの香ばしさは、ちょっとした工夫でもっと楽しめます。

  • 大人向けアレンジ:黒こしょう+粉チーズ
    仕上げに粗びき黒こしょうと粉チーズをひとふり。おつまみ風に。
  • 和風アレンジ:しらす+青じそ
    しょうゆバターのごはんに、しらすと刻んだ青じそをのせればさっぱり風味に。
  • おにぎりにしてお弁当にも◎
    冷めてもおいしいので、おにぎりやお弁当にもぴったりです。

しょうゆの力、再発見

しょうゆは「和のうま味の柱」。
とうもろこしの甘さに寄り添い、バターのコクと絶妙に調和します。
夏の素材にちょっとひとさじ。そんなしょうゆの使い方も、和ごころのひとつかもしれません。

まとめ|夏にしか味わえない一杯を

旬のとうもろこしを贅沢に味わえる「とうもろこしのしょうゆバターごはん」。
しょうゆとバターが織りなす風味は、暑い日の食卓にぴったりです。
芯からもらった自然のうま味で、体も心も満たされるごはんに仕上がります。

夏が終わる前に、ぜひ一度お試しください。
きっと、台所から夏の香りがふわりと広がりますよ。

調味料から季節の味わいを楽しむ
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