── さしすせそ歳時記「せ:しょうゆ」 ──

暑さが続く夏の日は、火を使わずにサッと作れて、口に入れるとひんやり爽やかなものが恋しくなりますよね。

今回のレシピはそんなときにぴったりです♪

冷蔵庫で冷やせば、ほどよい酸味としょうゆのまろやかさがなじんで、まるでだしのような奥行きを感じる味わいに。シンプルなのに奥深い、和の調味料だからこそ生まれるおいしさです。

『「さしすせそ歳時記|しょうゆで味わう夏野菜ごはん』の一品として、トマトマリネのレシピを紹介します。

『トマトのしょうゆマリネ』作り方

  • トマト…中2個
  • しょうゆ…小さじ2
  • 酢…小さじ2
  • みりん…小さじ1
STEP1
トマトはくし形に切る。

トマトはヘタを取り除き、8等分程度(厚さはお好みで)のくし形に切る。

STEP2
調味料を合わせてマリネ液を作る

ボウルに、しょうゆ・酢・みりんを入れてよく混ぜる。(みりんのアルコール分が気になる場合は、事前に煮切って冷ましてから加えるとよい)

STEP3
トマトをマリネ液に浸す。

切ったトマトを調味液に加え、全体をやさしく和える。冷蔵庫に入れて30分ほど置き、味をなじませる。途中で一度上下を返すと、全体に味がよくなじむ。

そのままでも十分おいしいトマトマリネですが、仕上げに薬味や香味野菜を加えると、風味や食感に変化が出て、飽きずに楽しめます。

おすすめの薬味&トッピングは、こちら:

  • 青じその千切り
     和の香りを一気に引き立てて、さっぱり感がアップ。トマトとの相性も抜群です。
  • みょうがのせん切り
     爽やかな苦みと香りが加わり、暑い日でも箸がすすむ味わいに。
  • 白いりごますりごま
     香ばしさが加わり、マリネ液のまろやかさをより引き立てます。
  • 細ねぎの小口切り
     彩りが良くなり、味もぐっと引き締まります。お好みで七味唐辛子をひとふりしても◎。
  • かつお節をふわりと乗せて
     しょうゆのうま味との相乗効果で、だしのような深みがプラスされます。

食卓に並べる直前にひとつまみ添えるだけで、見た目も味もランクアップ。冷蔵庫にあるもので気軽に試してみてくださいね。

和調味料の力で、素材が引き立つ

このマリネがシンプルながら奥深い味わいになるのは、和の調味料が持つ「整える力」のおかげです。ただ酸っぱいだけ、しょっぱいだけではない、調和のとれたおいしさが生まれます。

  • しょうゆは、トマトのうま味を受け止めて、深みのある味わいに。
  • は、さっぱりとした清涼感を加え、夏にぴったりの後味をつくります。
  • みりんは、ほんのりとした甘みを足し、全体をまろやかにまとめてくれます。

「みりんって、そのまま使っていいの?」
和食の調味料として欠かせないみりんですが、火を通さずに使うのはちょっと不安…という方もいるかもしれません。

実は、本みりんはそのままでも使える調味料です。アルコール分(約14%前後)は含まれていますが、しっかりと熟成されており、飲用のお酒とは異なります。刺身のつけだれや酢の物など、生のまま使うレシピも多く、昔から日常的に「生のまま」利用されてきました。

とはいえ、アルコールの風味が残るため、お子さんやお酒に弱い方には「煮切りみりん」がおすすめ。みりんを軽く煮立たせてアルコールを飛ばせば、甘みだけが残り、よりやさしい味わいになります。

【ポイント】

  • 本みりんは非加熱でも使用可能
  • アルコールが気になる場合は「煮切り」で対応
  • 「みりん風調味料」は加熱前提なので注意!

ご家庭で使うみりんの種類によっても扱い方が変わります。できれば「本みりん」を使うのがおすすめです。

トマトを湯むきすれば、よりなめらかな口当たりに

トマトの皮はつけたままでも十分おいしく仕上がりますが、「湯むき」をすると、食感がぐっとやさしくなり、口の中で果肉の甘みがよりまろやかに広がります。

とくにご年配の方や、小さなお子さんにも食べやすくなるため、ひと手間かけたい日や、おもてなしの場にもおすすめです。

  1. トマトのヘタを取り、反対側に十字の切り込みを浅く入れる。
  2. 沸騰したお湯に10〜15秒ほど入れたあと、すぐに冷水にとる。
  3. 切り込みの部分から、皮をやさしく指でむく。

皮はつるんとむけて、果肉がつぶれにくく、見た目も美しく仕上がります。

  • やさしい口当たりになる
  • 味のなじみが良くなる
  • 見た目が上品に

冷たいマリネにする場合は、皮がないことで冷えたトマトの果汁がじんわり広がり、調味料との一体感もアップします。

もちろん、皮付きでもみずみずしい食感は十分楽しめますので、その日の気分や時間に合わせて、選んでみてくださいね。

応用アレンジもおすすめ

このしょうゆマリネ液は、トマト以外の野菜にもよく合います。たとえば……

  • きゅうりの薄切りや、軽く焼いたズッキーニ
  • 軽く塩もみしたなす
  • 蒸したオクラ枝豆 など…

複数の野菜を一緒に和えても◎。冷蔵庫にある夏野菜を組み合わせて、オリジナルの“和風マリネサラダ”を楽しんでみてください。

おわりに|しょうゆの力で、夏をやさしくのりきる

調味料はたった3つ。火も包丁も最小限。
食欲のない日にも「これなら」と喜ばれる、見た目も味を涼やかな一皿です。

夏の暑さで少し疲れた日にも、しょうゆのやさしいコクが、すっと身体になじんでいくような気がします。

ぜひ、冷やした器に盛りつけて、冷たい麦茶やそうめんと一緒にどうぞ♪

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