夏から秋にかけて出回る珍しい野菜、金時草(きんじそう)。
葉の表は深い緑、裏は鮮やかな紫という二つの表情を持ち、茹でるとほんのり赤紫が溶け出す姿がなんとも美しい野菜です。
シンプルにおひたしにするだけで、食卓に季節の彩りを添えてくれます。今日は、初めてでも作りやすい「金時草のおひたし」の基本レシピをご紹介します。
金時草とは?

はじめに、「金時草(きんじそう)」とはどんな野菜なのか…少しだけ紹介♪
金時草(きんじそう)は、加賀野菜としても知られる伝統野菜のひとつです。
地域によって「水前寺菜(すいぜんじな)」「式部草」「はんだま」と呼ばれることもあります。
茹でると鮮やかな赤紫色の汁が出るので、初めて見ると驚かれるかもしれませんか、これこそが金時草の特徴。
モロヘイヤのようなぬめりがありながらクセが少なく、ほんのりとした甘みと独特の風味が味わえます。
おひたしや和え物にすると、やさしい味わいで食べやすく、さらに紫色の美しい彩りが楽しめますよ。
\金時草について詳しく知る♪/
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金時草のおひたし
ほんのりとしたぬめりと、赤紫の色合いが特徴的な金時草。
さっと茹でて出汁に浸すだけで、食卓を彩る爽やかな一品になります。
材料(2〜3人分)
- 金時草(一束)
- 塩 … ひとつまみ
- だし… 150ml
- 薄口しょうゆ … 大さじ1
- みりん … 大さじ1
- 鰹節 … 適量
作り方
STEP1
下ごしらえをする
金時草は茎と葉を分ける。(ここでは葉のみを使用)

STEP2
茹でる
沸騰した湯に塩をひとつまみ入れ、葉を20〜30秒ほど茹でる。すぐに冷水に取り、水気をしっかり絞る。

STEP3
だしに浸す
鍋に出汁・薄口しょうゆ・みりんを入れて一度沸かし、火を止める。粗熱が取れたら金時草を加えて浸す。
STEP4
仕上げる
器に盛り、鰹節をふりかける。

コツとポイント
- 金時草は長く茹でると色が濁りやすいので、さっと短時間で茹で、すぐに冷水で冷やして色止めをしましょう。
- 鮮やかな色を保つため、だしは冷ましてから浸すのがポイントです。
- 冷蔵庫で冷やせば、より味がなじんで、作り置きにもおすすめ。
- 茎の部分は硬いですが、素揚げや天ぷらにすると香ばしく楽しめます。
おわりに
金時草はまだスーパーではあまり見かけない珍しい野菜ですが、独特の紫色とぬめりが、いつもの食卓に新鮮さを添えてくれます。
季節に出会えたら、まずはシンプルなおひたしで味わってみてください。
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