さしすせそ歳時記|季節の食材と和の調味料で楽しむ、四季の台所

日本の台所には、昔から受け継がれてきた「さしすせそ」の知恵があります。
砂糖(さ)・塩(し)・酢(す)・醤油(せ)・味噌(そ)
それぞれの調味料は、旬の食材を引き立て、季節の食卓を豊かに彩ってくれます。
このシリーズでは、旬の恵みと和の調味料を組み合わせた、季節感あふれるレシピをご紹介します。

夏の食卓に並ぶと、ほっと心がゆるむ一品。
「なすとピーマンの味噌炒め」は、どこか懐かしくて、ごはんがすすむ定番おかずですね。

じゅわっとやわらかななすに、ピーマンの香ばしさ。甘めの味噌だれがからんで、思わずおかわりしたくなるくらい癖になる美味しさです。

炒めるだけの簡単レシピなので、忙しい日にもぴったり。作り置きOKで、お弁当のおかずにもオススメです♪


ピーマンの栄養

なすの陰に隠れてしまいがちなピーマン。
ピーマンの栄養を少し確認しておきましょう♪

ピーマンは、ビタミンCがとても豊富な夏野菜。実は、レモンにも負けないほどの量を含んでいるんです。
しかも、加熱しても壊れにくいのが特徴。炒めものでも、しっかり栄養をとれるのはうれしいポイントです。

また、独特の香り成分「ピラジン」には、血流をよくするはたらきもあると言われています。

苦みが気になる方も、味噌と一緒に炒めることでぐっとまろやかに。大人にも子どもにも食べやすくなる組み合わせです。


レシピ|なすとピーマンの味噌炒め

まずは基本のレシピをご紹介します。少ない材料で、手早く仕上がるのが魅力ですね。

  • なす…2本(乱切り)
  • ピーマン…2個(乱切り)
  • サラダ油…大さじ1
  • 味噌(おすすめ:合わせ味噌)…大さじ1と1/2
  • みりん…大さじ1
  • 砂糖…大さじ1
  • しょうゆ…小さじ1/2
STEP1
野菜を切る

なすとピーマンはそれぞれ乱切りにする。

👉 なすは基本的にアク抜き不要ですが、時間があく場合や色をきれいに保ちたいときは、水にさっとさらしてから水気をふき取って使いましょう。

STEP2
調味料を合わせる

小さめのボウルか器に、味噌・みりん・砂糖・しょうゆを入れてよく混ぜておく。

STEP3
なすを炒める

フライパンにサラダ油を熱し、なすを入れて、表面が少し色づいて柔らかくなるまで炒める。

STEP4
ピーマンを加える

なすに火が通ってきたら、ピーマンを加え、軽く火が通る程度に炒める。

STEP5
調味料を絡める

用意しておいた合わせ調味料を加え、中火で全体を炒め合わる。味噌が均一に行き渡り、全体につやが出るまで炒めれば完成。


美味しく作るコツ

いつもの味を、ちょっとだけ格上げするポイントをご紹介します。

  • なすは油を吸いやすいので、最初にしっかり炒める
    表面が少しこんがりしてくるまで炒めると、香ばしさが出て、味も染みやすくなります。
  • ピーマンは炒めすぎない
    食感を少し残すと、彩りもよく、口の中でのバランスが引き立ちます。
  • 調味料はあらかじめ混ぜておくと、ムラなく味が決まる。
    味噌がダマにならず、全体に絡みやすくなりますよ。
  • なすのアク抜きは基本的に不要
    甘辛い味噌だれで仕上げるので、えぐみは気になりません。切ったらすぐ炒めるのがおすすめです。炒めるまでに時間があく場合や、色をきれいに保ちたいときは軽く水にさらしましょう。

こんなアレンジも

定番おかずも、ちょっと気分を変えたいときはこんなアレンジもおすすめです。

  • 豚こま肉を加えて、ボリュームアップ。
    主菜としてしっかり満足できるおかずになります。
  • ごま油で炒めて、香りをプラス。
    中華風のようなコクと風味が広がります。
  • 仕上げにすりごまをかけて、香ばしさと栄養をプラス。
    味噌との相性もぴったりで、深みのある味になります。

保存方法と保存期間

粗熱を取ってから、清潔な保存容器に入れて冷蔵庫へ。
冷蔵保存で2〜3日ほど美味しくいただけます。

ただし、なすは時間がたつと食感が変わりやすいので、できれば早めに食べ切るのがおすすめ。
温め直すときは、電子レンジで軽く温めるか、フライパンでさっと炒め直すと、香りが戻って美味しくいただけます。


ミニコラム|“ご飯のお供”という幸せ

日本の食卓で「ご飯のお供」といえば、味噌漬けや漬物、佃煮に始まり、海苔やふりかけなどたくさんあります。どれも白いご飯の甘みを引き立て、つい「もう一口」と手を伸ばしたくなりますよね。

味噌炒めも、そのひとつ。甘辛い味噌だれがからんだ野菜は、まさにご飯の相棒です。
特に夏場は食欲が落ちやすい時期ですが、味噌のコクと野菜の香ばしさが食欲を刺激し、元気をくれるおかずになります。

ご飯のお供は、毎日の食卓の小さな楽しみ。お茶碗の白いご飯と、それに寄り添う一皿があれば、それだけで食卓が満たされてしまう…そんな方も多いのではないでしょうか^^


おわりに|夏のごはんに、やさしい味噌のひと皿を

夏の食卓は、ついつい冷たいものに偏りがち。
そんなときこそ、味噌のやさしい甘さとコクが、心と体をほっと和ませてくれます。

なすとピーマンの味噌炒めは、どこか懐かしくて、食欲のない日にもするっと食べられるやさしいおかず。
旬の野菜で、季節の恵みをおいしくいただきましょう♪


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