── さしすせそ歳時記「せ:しょうゆ」 ──

夏野菜がたっぷり手に入るこの季節。見た目にもカラフルで元気をくれる、なすやパプリカ、オクラなどを使って、「炒り浸し」を作ってみませんか?

炒り浸しといっても、むずかしいことはありません。焼いたり揚げ焼きにしたお野菜を、だしのきいたおつゆにじんわりひたすだけ。冷やして食べれば、暑い日でもスルッと食べられて、体にもやさしい一品になります。

今回は、しょうゆの香ばしさをほんのりきかせた、夏らしい炒り浸しのレシピをご紹介します。冷蔵庫で冷やしておけば、作り置きにもぴったり。ひんやりおいしい夏の副菜、ぜひおためしください。

しょうゆ香る夏野菜の炒り浸しレシピ

  • なす…2本
  • パプリカ(赤・黄)…各1/2個
  • オクラ…6本
  • みょうが…1個
  • 【A】しょうゆ…大さじ2
  • 【A】みりん…大さじ1
  • 【A】だし…150ml(顆粒だしを使用の場合は水150ml+顆粒だし少々)
  • ごま油…大さじ1
  • おろししょうが…適量(お好みで)
STEP1
野菜の下ごしらえをする。

なすは縦半分に切ってから斜め切りにする。パプリカは食べやすい大きさに切り、オクラはガクを取り除いて塩をふり、板ずりをして軽く洗い流す。
みょうがは千切りにして、1分程度水に浸してザルに上げ、水を切る。

STEP2
野菜を焼く

フライパンにごま油を熱し、なす、パプリカ、オクラを中火で焼く。全体に焼き色がつき、やわらかくなったら取り出す。

STEP3
浸し地をつくる

鍋に【A】(だし150ml・しょうゆ大さじ2・みりん大さじ1)を入れて火にかけ、ひと煮立ちさせたら火を止める。

STEP4
野菜を浸す。

ボウルまたは保存容器に焼いた野菜を並べ、熱いうちに③の浸し地を注ぐ。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。

STEP5
仕上げ

器に盛り、みょうがとおろししょうが(お好みで)を添える。

美味しく作るポイントとコツ

  • 野菜は焼きすぎないように注意:食感がほどよく残る程度がおすすめです。
  • つけだれは必ず熱いうちにかける:うま味が野菜にじゅわっと染み込みます。
  • 冷蔵庫でしっかり冷やすと、味がよりなじみます。

保存と作り置きについて

  • 冷蔵保存で3日ほど保存可能です。
  • 食べる直前にみょうがやしょうがなどの添えると、風味がぐっと引き立ちます。
  • 時間が経つほどに味がなじみ、作り置きおかずとしても優秀です。

アレンジのアイデア

たくさん作ったら、こんなアレンジもいかがですか?

冷やしそうめんに炒り浸しをのせて、夏にぴったりのさっぱり麺に。彩りもよく、食欲のない日にもおすすめ。

焼き豆腐や厚揚げを加えてボリュームアップ。メインのおかずにもなる、満足感たっぷりの一皿。

残ったつけだれを活用して、冷しゃぶや冷やしトマトにかけるだけ。うま味たっぷりの万能だれに!


ミニコラム:夏野菜の栄養と効果

なすやパプリカ、オクラには、夏にうれしい栄養がたっぷり♪暑い夏を乗り切るために積極的に摂りたいものです。

  • なすやオクラはカリウムや水分が豊富で、体にこもった熱をやさしくクールダウンしてくれます。
  • パプリカはビタミンCや抗酸化成分が豊富で、紫外線対策にもおすすめ!
  • みょうがの香り成分には、食欲をほどよく刺激する働きもあります。食欲がなくなる暑い夏にはうってつけの食材ですね。

まとめ|冷やしておいしい、夏の和おかず

夏の台所は、火を使うのもひと苦労。でも、こんな炒り浸しが冷蔵庫にあるだけで、ちょっとほっとできるような、そんな気がしませんか?

だしのうま味としょうゆの香りがしみた野菜たち。暑さで食欲が落ちる日でも、お箸がすすむおいしさです。

食卓にもう一品ほしいときや、翌日の副菜に。大葉や白ごまを添えて、味の変化も楽しんでくださいね。
「冷たいおかず」レパートリーのひとつとして、覚えておくと便利です。