~さしすせそ歳時記|季節の食材と和の調味料で楽しむ、四季の台所~
日本の台所には、昔から受け継がれてきた「さしすせそ」の知恵があります。
砂糖(さ)・塩(し)・酢(す)・醤油(せ)・味噌(そ)。
それぞれの調味料は、旬の食材を引き立て、季節の食卓を豊かに彩ってくれます。
このシリーズでは、旬の恵みと和の調味料を組み合わせた、季節感あふれるレシピをご紹介します。
秋から冬にかけて甘みを増すかぼちゃに、やさしい白味噌のそぼろあんを合わせた一品です。
まろやかなコクとやさしい味わいで、ほっこり食卓が和みます♪
ご飯のおかずにはもちろん、酒肴にもぴったり。とろみのあるあんが体をあたためてくれる、家庭料理らしいおかずです。
レシピ|かぼちゃの白味噌そぼろあん
材料(2〜3人分)
- かぼちゃ … 300g
- 鶏ひき肉 … 150g
- 白味噌 … 大さじ1
- みりん … 大さじ1
- 砂糖 … 小さじ2
- しょう油…小さじ1
- 片栗粉 … 小さじ1
- 水 … 大さじ1(片栗粉用)
- 水 … 150ml(煮汁用の目安)
- 小ねぎ(小口切り)…適量
作り方
かぼちゃは種とわたを除き、皮つきのまま一口大に切る。角を軽く面取りし、鍋で3〜4分下ゆでして、竹串が通るくらいにやわらかくしておく。(茹ですぎ注意)

小鍋に鶏ひき肉を入れ、木べらでほぐしながら中火で炒める。色が変わったら水150mlを加え、アクを取りのぞく。

白味噌・みりん・砂糖・しょう油を加えて溶きのばし、全体を混ぜながら2〜3分煮る。
火をとろ火にして、水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1+水大さじ1)を加え、混ぜながらとろみをつける。

下ゆでしたかぼちゃを加え、静かに絡め合わせる。

器に盛り付け、小ねぎをのせたら完成♪

美味しく仕上げるコツ
かぼちゃの甘みや白味噌のまろやかさを引き立てるために、ちょっとした工夫を添えると仕上がりがぐっと美しくなります。
- かぼちゃは火通りをよくするために薄く数ヶ所皮をむいています。皮を残すと彩りがよく煮崩れも防げます。また、栄養価もあるので、なるべく残したいところです。
- かぼちゃは茹ですぎないように気を付けましょう。崩れやすいので、そっと優しく混ぜ合わせます。もし、柔らかすぎて崩れてしまいそうなときは、器にかぼちゃだけをのせ、その上からそぼろ餡をかけても◎。
- とろみはゆるめに仕上げると、かぼちゃのほくほく感とよく合います。
保存のポイント
作り置きや翌日の温め直しにも役立つ保存方法です。
- 冷蔵保存:粗熱をとってから保存容器に入れ、冷蔵庫で2日ほど保存可能です。電子レンジで軽く温めなおしてください。
- 冷凍保存:かぼちゃは冷凍すると食感が変わりやすいので、この料理ではおすすめできません。ただし、鶏そぼろあんは冷凍OK!多めに作っておいて冷凍し、食べたいときに解凍して蒸しかぼちゃや茹で野菜にかけて食べれば、あっという間に一品できあがります。
- 作り置きとして:翌日は味がよくしみ込み、さらにおいしく感じられます。お弁当のおかずにもぴったりですが、水溶き片栗粉のとろみは時間が経つとややゆるむため、詰めるときは汁気を切って入れるのがコツです。
アレンジアイデア
基本のレシピを少し変えるだけで、ぐっと違った楽しみ方が広がります。
- 香りを添える:仕上げにすりおろしたゆず皮や生姜汁を少量加えると、上品さや温かみが増します。
- お肉のバリエーション:鶏ひき肉を豚ひき肉に替えるとコクが増し、合いびき肉なら旨みがより豊かになります。牛肉では少し洋風寄りの味わいに。
- 具材を変える:かぼちゃの代わりに里芋やさつまいもを使うと、また違った食感と甘みを楽しめます。秋冬にはかぶを合わせてもやさしい仕上がりに。
- 汁ものに展開:余ったそぼろあんを薄めてだし汁でのばし、卵でとじれば「そぼろあんかけ卵とじ汁」に。寒い日の一品におすすめです。
おわりに|まろやかな味わいで心ほどけるひと皿

かぼちゃのほくほくとした甘みに、白味噌のやさしいコクと鶏そぼろの旨みを合わせた一品は、秋の食卓にぴったりです。
とろみのあるあんは、冷え込む日の体をじんわりと温めて、どこか懐かしい味わい♪
季節の移ろいを感じる一皿として、ぜひご家庭でも味わってみてください。
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