新じゃがいも、新玉ねぎ、新人参、新生姜などなど・・・
春は「新」とつく春野菜がたくさん登場するので、嬉しくなって思わず手に取ってしまいます。

春の野菜は柔らかくてみずみずしいのが特徴。
今回は新じゃがいもをスープにしますが、火が通るのが早いので短時間で作ることができます。


本来のビシソワーズ(ヴィシソワーズ)は、フランス発祥の冷製スープで「冷たいポロネギ風味のジャガイモのポタージュ」という意味だそうです。

今回はポロネギの代わりに玉ねぎ、さらにブイヨンのかわりに白だしを使って和風に仕立てました。


新じゃがいもを選ぶときに知っておきたいこと

春から初夏にかけて出回る新じゃがいもは、みずみずしさとやさしい甘みが魅力です。

せっかくなら、美味しいものを見極めて、上手に扱いたいもの。ここでは選び方と保存のポイントをご紹介します。

新じゃがいもは収穫後すぐに出荷されるため、皮が薄く柔らかいのが特徴です。

選ぶ際は、表面にムラやキズがなく、均一でハリのあるものを。さらに芽が出ていないものを選ぶと、より美味しく安心して楽しめます。

水分を多く含む新じゃがいもは、長期保存には向きません。買ってからはなるべく早めに使い切るのがおすすめです。

保存する場合は、新聞紙に包んで冷暗所に置くと、みずみずしさを保ちながら日持ちさせることができます。(冷暗所で数日〜1週間程度が目安)


『新じゃがいもの和風ビシソワーズ』レシピ

和だしと長ネギを使った和風冷製スープ。

新じゃがいも200g
玉ねぎ50g
【A】水300ml
【A】白だし大さじ1と1/2
牛乳150ml
生クリーム50ml
小さじ1/4程度
コショウ適量
小ねぎ適量
バター5g
サラダ油大さじ1程度
STEP1
下準備

■新じゃがいもは薄いいちょう切りにして、5分程度水にさらしてザルに上げる。 ■玉ねぎは繊維に対して垂直になるように薄切りにする。
■小ねぎは小口切りにしておく。

STEP2
炒める

フライパンにサラダ油・玉ねぎを入れ、弱火でしんなりとするまで弱火でじっくり炒め、水を切ったじゃがいもとバターを加え全体に油が回るまで炒める。

STEP3
茹でる

【A】(水・白だし)を加えて柔らかくなるまで茹でる。

STEP4
こす

ザルに上げて具と茹で汁をわけ、具は漉し網でこす。(茹で汁は捨てないで)

STEP5
味を整える

鍋にこしたじゃがいもと玉ねぎ、茹で汁、牛乳を入れて弱火にかける。全体的に具とスープがなじんだら、生クリームを加え、さらに塩、こしょうを入れて味を整え、塩が溶けてなじんだら火を止める。

STEP6
盛り付け

粗熱をとり冷蔵庫で冷やす。 器に盛り、小ねぎをのせて出来上がり♪

■お好みで塩加減は調整してください。

■生クリームがない場合は牛乳だけでも大丈夫(生クリーム分の分量を牛乳に、サラダ油をバターに変えるのがオススメ)

■普通のジャガイモでももちろんOK!茹で時間は少し長くなります。

■牛乳、生クリームを入れたら焦げ付かないように、ごく弱火で混ぜ続けてください。

意外にも、白だしと牛乳や生クリームがマッチするので、私はよくパスタなどにも使ってます♪


ビシソワーズに合わせたい一品

和風のやさしい味わいのビシソワーズは、献立の中で副菜にも前菜にもなる存在。ここではスープを引き立てる主菜や副菜、ご飯ものの組み合わせをご紹介します。

  • 鶏の照り焼き
     甘辛い味わいがスープのまろやかさと好相性。しっかりした食べごたえがほしいときに◎
  • 鮭の塩麹焼き
     塩麹の旨みと香ばしさが、冷たいスープとよいコントラストに。
  • 豚しゃぶと香味野菜
     さっぱりした豚しゃぶは、クリーミーなビシソワーズと合わせると重たくなりすぎず夏向き♪
  • 夏野菜の炒りびたし
     冷たいスープと一緒に、ひんやりした副菜を。彩りも豊かに。
    →『夏野菜の炒り浸し』のレシピ記事へ
  • きゅうりとみょうがのしょうゆ和え
     さっぱりとした香味野菜が、スープのコクを引き立てます。
  • 枝豆の塩ゆで
     手軽で季節感のある副菜。献立のリズムを整えてくれます。
  • とうもろこしご飯
     ほんのり甘いとうもろこしの風味が、じゃがいものやさしい味わいと相性抜群。
    →『とうもろこしご飯』レシピ記事へ
  • 梅しそご飯
     爽やかな酸味が加わることで、献立全体がすっきりとまとまります。
  • 雑穀ごはん
     滋味深い雑穀の風味が、スープのまろやかさを引き締めてくれます。

ミニコラム|器で変わる、冷たいスープの表情

冷たいスープは、器ひとつで印象がぐっと変わります。ガラスの器に盛れば透明感が際立ち、食卓に清涼感を添えてくれますし、白磁の器なら料理そのものの色合いをすっきり引き立ててくれます。

和食器を合わせるのもおすすめ。
浅めの鉢や小ぶりのそば猪口に盛りつけると、和の食卓にも自然に溶け込み、いつもの献立にちょっとした特別感をプラスできます。

  • ガラスの器+ハーブ
     涼やかなガラスに盛り、ミントやイタリアンパセリをあしらえば、見た目にも爽やか。
  • そば猪口+木のトレー
     和の器に注いで木のトレーにのせると、料亭の小鉢のような雰囲気に。
  • 白磁の浅鉢+オリーブオイル
     真っ白な器に鮮やかなスープを盛り、仕上げにオリーブオイルをひとたらし。シンプルなのに映える一皿に。

ほんの少し器や盛り付けを工夫するだけで、同じスープもまた違った表情を見せてくれて楽しいですね。


おわりに|

本格的なビシソワーズは少しハードルが高いですが、今回のように、使い慣れた食材や調味料を合わせることでグッと身近に感じられますよね。

新じゃがいものみずみずしい甘みを楽しめるのも、限られた時期ならではのもの。

ぜひ、この春から初夏にかけての食卓に、新じゃがいものやさしい味わいをぜひ取り入れてみてください。

日常の一皿を、ちょっとおしゃれに、おもてなし料理にはぴったりです♪


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