~和ごはん歳時記~
季節がひとつ動くたびに、台所にも小さな変化が訪れます。
昔から受け継がれてきた行事や、その日に食べたい和のおかずたち——そんな“季節のしるし”を、日々のごはんといっしょに楽しんでみませんか。
「和ごはん歳時記」では、その月らしい習わしや、心ほっとする和のごはんをやさしくお届けします。季節の台所に、そっと寄り添うことができますように。
お正月のごちそうで少し疲れた胃腸を、そっと休ませてくれる七草粥。1月7日にいただくこのお粥には、無病息災を願う意味が込められています。
派手さはありませんが、季節の若菜をいただくという、日本の暮らしに根づいた行事食。
この記事では、基本の七草粥の作り方と、家庭で無理なく楽しむコツをまとめます。
七草粥とは|1月7日にいただく行事食

七草粥は、1月7日の「人日の節句(じんじつのせっく)」に食べるお粥です。
人日の節句(じんじつのせっく)は、1月7日の五節句のひとつ。春の七草粥を食べ、一年の無病息災を願う日です。
お正月明けの体調を整える意味合いもあり、“ごちそうのあとの、ひと休み” のような存在でもありますね。
春の七草とは

春の七草は、次の7種類です。
- せり
- なずな(ぺんぺん草)
- ごぎょう
- はこべら
- ほとけのざ
- すずな(かぶ)
- すずしろ(大根)
最近はスーパーで「七草セット」として手に入ることが多く、無理なく行事を楽しめるのも、うれしいところですね。
七草粥|2つの基本レシピ
正月明けの体をやさしく整えてくれる七草粥。
ここでは、「ご飯から」「お米から」の2つの基本レシピをご紹介します。その時の気分や状況でどちらでも◎です。
【共通工程】七草の下ごしらえ
【レシピ①】 手軽な「ごはんから」レシピ
【レシピ②】 さらりと仕上がる「お米から」レシピ
共通工程七草の下ごしらえ
七草は種類によって火の通り方やえぐみの出方が異なります。
すずな(かぶ)・すずしろ(大根) と 葉物 を分けて下茹ですることで、やさしく、食べやすい七草粥に仕上がります。
◆ 材料(2人分)
- 春の七草 … 1/2パック(約20〜25g)
◆ 下ごしらえ手順
七草を洗い、根の部分(すずな・すずしろ)と葉物(せり・なずな・はこべらなど)を分ける。

すずな・すずしろは大きさ1~1.5㎝、厚さ2㎜程度に刻む。(輪切り、半月切り、いちょう切りなど大きさに合わせて)

鍋に湯を沸かし、塩少々(分量外)を加え、すずな・すずしろを入れ、1〜2分 茹でる。柔らかくなったら引き上げ、ザルに上げ水気を切る。(お湯は葉物を茹でるときに同じものを使えます)


冷水には取らず、そのまま冷まして野菜の甘味を残します。
同じ湯で葉物を入れ、10〜20秒 さっと茹でる。すぐに冷水に取り、水気をしっかり絞って刻む。

刻んだ七草は合わせておいてOK
こんな感じで、前日に準備しておくと楽です。
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レシピ① 「ごはん」から作る七草粥

◆ 材料(2人分)
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| ごはん | 茶碗1杯分(約150g) |
| 水 | 400~450ml |
| 春の七草(下処理したもの) | 1/2パック(約20〜25g) |
| 塩 | ひとつまみ |
◆ 作り方
ご飯のぬめりを落とし、ザルに上げて水を切る。

鍋にごはんと水を入れて中火にかける。
沸いたら弱めの中火にし、6~8分ほど煮る。

下処理した七草と、塩を加え、さっと混ぜ合わせたら火を止める。塩加減はお好みで調整する。

レシピ②「お米」から作る七草粥

◆ 材料(2人分)
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 米 | 1/2合 |
| 水 | 700~800ml |
| 春の七草(下処理したもの) | 1/2パック(約20〜25g) |
| 塩 | ひとつまみ |
米は軽く研ぎ、表面のぬかを落とす。(七草粥の場合は、すすぐ程度で十分です)
鍋に米と水を入れ、中火にかける。沸騰したら軽く混ぜる。

ふたを少しずらし、弱火〜弱め中火で25~30分炊く。途中、吹きこぼれそうになったら火加減を調整する。

米が柔らかく炊けたら、下ごしらえをしておいた七草を加えて混ぜ合わせ、火を止める。

塩を加え、味を整える。

「体をいたわる気持ち」が何より大切。ご家庭のペースで無理のない方法で楽しんでください。
おいしく作るポイント
- 七草は煮すぎない
色と香りを残すため、加えたら短時間で仕上げます。 - 水分量は好みで調整
さらっとした粥がよければ水多め、食べごたえ重視なら少なめがおすすめです。 - だしは使わなくても十分
七草本来の香りを楽しむなら、塩だけでシンプルに。
保存と注意点
七草粥は、作りたてを味わうのがいちばんですが、やむを得ず保存する場合は、その日のうち を目安にしましょう。
保存する際は、清潔な保存容器に移し、粗熱を取ってから冷蔵庫へ。再加熱するときは、鍋に移して弱火で温め、水分が減っていたら少量の水を足してのばします。
七草の香りや色は時間とともに薄れやすいため、作り置きや冷凍保存は向きません。風味を大切にする行事食として、早く食べきるのがオススメです。
- 作りたてが基本
- 保存する場合は冷蔵で当日中
- 再加熱はお好みで水を足して弱火で、焦げつきに注意
おわりに|一年のはじまりを整える一椀
七草粥は、特別なごちそうではありませんが、季節と体に目を向ける、静かな行事食です。
忙しい毎日の中でも、一年のはじまりに、ほっとする一椀をぜひ♪
皆様とご家族様の健康を願って…。
七草粥と同じく、正月明けの養生食として親しまれてきたのが小豆粥です。
やさしい塩味でいただく、基本の作り方はこちら。
ほかにも、1月の行事食とその意味をまとめてご紹介しています。季節のはじまりを、台所からゆっくり味わいたい方はこちらから。
▶[ 1月の行事食まとめ ]🔗

