~和ごころ素材図鑑~
季節の移ろいとともに、旬を迎える日本の食材たち。
そのひとつひとつには、自然の恵みと、昔から受け継がれてきた知恵が息づいています。
「和ごころ素材図鑑」では、そんな和の素材を、旬・産地・調理法・行事との関わりなど、暮らしに寄り添う目線でご紹介します。

洋食のイメージが強いアスパラガスですが、実は和食とも相性のよい食材です。

おひたし、天ぷら、味噌和え、肉巻きなど、日々の食卓でも大活躍します。

この記事では、アスパラガスの旬や種類、産地、栄養、選び方、下処理、保存方法、そして和食に向く料理について、家庭目線でわかりやすくご紹介しています。


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アスパラガスの基本

春〜初夏(4月〜6月頃)が最もおいしい時期です。

特に春に出回る「露地もの」は、甘みが強く、やわらかいのが特徴。ハウス栽培のものは冬〜秋まで流通しますが、やはり春がいちばん香りと味がのっています。

① グリーンアスパラガス

もっとも一般的。
日光を浴びて育つため、緑色で栄養も豊富です。甘みと香りがあり、和食にも使いやすいです。

② ホワイトアスパラガス

土をかぶせ、日光を遮って育てるため白色。
やわらかく上品な味わいで、洋風料理向きですが、和だしとも意外と合います。

③ 紫アスパラガス

アントシアニンを含み、紫色。
加熱すると緑色に変わることが多い品種です。甘みが強くて、生食にも向いています。

※この記事では、一般的に手に入りやすい基本的にはグリーンアスパラガスを中心に紹介しています。

アスパラガスは、日本各地で栽培されていますが、特に生産量が多いのは北海道、佐賀県、長野県、熊本県などです。

北海道は国内最大級の産地で、冷涼な気候を生かした春〜初夏の露地ものが知られています。甘みが強く、みずみずしいのが特徴です。

佐賀県熊本県など九州地方では、温暖な気候を活かして冬から春先にかけて出荷されるハウス栽培のものが多く、比較的長い期間楽しめます。

長野県などの高原地帯でも良質なアスパラガスが育ち、昼夜の寒暖差によって甘みがのりやすいといわれています。

地域ごとの気候によって、出回る時期や味わいに少しずつ違いがあるのも、アスパラガスの魅力のひとつです。

メモ アスパラガスの栄養

🟢 アスパラギン酸を含む、元気を支える野菜

アスパラガスには、その名の由来にもなっている「アスパラギン酸」が含まれています。
体のエネルギー代謝を助ける働きがあり、疲れがたまりやすい季節の変わり目にも取り入れたい成分です。

さらに、

  • 葉酸(赤血球の形成を助ける)
  • ビタミンC(抗酸化作用)
  • βカロテン(体内でビタミンAに変わる)
  • 食物繊維(腸内環境を整える)

なども含まれています。

穂先の部分には特に栄養が多く含まれるといわれていますので、切り落とさずに使い切りたいところです。

また、ビタミンCは水に溶けやすい性質があるため、茹ですぎないことが栄養を無駄にしないポイント。
さっと茹でる、あるいは蒸すことで、甘みも栄養も活かしやすくなります。


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アスパラガスの選び方

穂先が開きすぎているものは鮮度が落ちてしまっています。できたら穂先が締まった収穫後間もないものを選ぶのが◎。

そのほか、こんなところに気を付けてみてください。

  • 穂先が締まっている
  • 切り口がみずみずしい
  • 茎がまっすぐでハリがある
  • 太さが均一

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下処理の基本

STEP1
根元を切る
STEP2
下部分の皮をむく

太めのものは、根元から5〜6cmほどピーラーで薄く皮をむく(細いものはそのままでOK)。

STEP3
ガクを取る(太いものだけ)

アスパラガスのガクは、基本的に取らなくて大丈夫。太いものは軽くそぐと口当たりがよくなります。

STEP4
茹でる/蒸す

茹でる場合
塩(湯1Lに対して小さじ1程度)を入れ、30秒〜1分ほど。太さにより調整。

蒸す場合
蒸し器で2〜3分。甘みがより引き立ちます。

※茹ですぎると水っぽくなるので注意しましょう。


アスパラガスに向く料理/向かない料理

アスパラガスは洋食のイメージが強い野菜ですが、実はしょうゆや味噌、だしともよく合い、和食の副菜にも取り入れやすい素材です。

ですが、水分が多く繊維が繊細なので、調理法によっては食感が損なわれることもあります。

アスパラガスは「短時間で火を通す料理」に向いています。

  • おひたし
  • 胡麻和え
  • 天ぷら
  • 肉巻き
  • 卵とじ
  • 味噌汁(仕上げに加える)

さっと茹でる、軽く焼く、揚げるなど、火を入れすぎない調理法が基本です。

特に、だしの風味と合わせると甘みが引き立ちます。しょうゆや味噌とも相性がよく、春の副菜としても万能です。

天ぷらにすると、外はさくっと、中はみずみずしくておすすめ♪肉巻きにすれば、甘みと旨みの対比が楽しめ、お弁当の一品としても◎。

  • 長時間煮込む料理
  • 強く酸味を効かせる料理
  • 水分の多い煮びたしを長く置く料理

アスパラガスは繊維がやわらかいため、煮込みすぎると食感が失われ、風味も抜けやすくなります。また、強い酸味を加えると青い香りが立ちすぎることがあります。

どうしても煮物に使う場合は、仕上げに加えてさっと火を通す程度にすると、色味と食感が保てます。

アスパラガスは、火を入れすぎないことがいちばんのポイント。“春らしい歯ざわり”を残すように仕上げると、素材のよさが活きてきます。


保存方法

湿らせたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて立てて保存。2〜3日以内に使い切るのが理想です。

軽く茹でてから水気をよく拭き取り、保存袋へ。1ヶ月以内を目安に。
炒め物やスープに使うと◎


おわりに|まっすぐ伸びる春の力

春から初夏にかけて旬を迎えるアスパラガス。甘みと歯ざわり、そしてまっすぐ伸びる姿が印象的な野菜です。

さっと茹でるだけでも、だしと合わせるだけでも、その季節らしさは十分に伝わります。

とても使いやす万能野菜ですので、旬の季節がやってきたらいろいろなアスパラガス料理を楽しんでください♪

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【参考元】
・農林水産省「野菜の栄養・アスパラガス」
・JAグループ「とれたて大百科 アスパラガス」
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」

※この記事は、上記資料を参考に、家庭の台所に取り入れやすい形でまとめています。

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