~和ごころ素材図鑑~
季節の移ろいとともに、旬を迎える日本の食材たち。
そのひとつひとつには、自然の恵みと、昔から受け継がれてきた知恵が息づいています。
「和ごころ素材図鑑」では、そんな和の素材を、旬・産地・調理法・行事との関わりなど、暮らしに寄り添う目線でご紹介します。
煮物の仕上げや、お吸い物の彩りなど、絹さやは、主役になる野菜ではありませんが、料理の見た目を上品に整えてくれるありがたい存在ですよね。
この記事では、絹さやの旬や種類、下処理・保存方法、向いてる料理や向かない料理まで、日常の台所目線でまとめています。
絹さやの基本

旬はいつ?
絹さやの旬は 3月〜5月ごろ。寒い時期を越えて育つため、春先のものはほんのり甘みがのります。
最近は冬から出回りますが、やはり春のものは色つやもよく、やわらかさが違います。
ひな祭りや春のお祝いごはんによく使われるのも、この季節感があるからですね。
絹さやって、どんな豆?
絹さやは「さやえんどう」の一種。実がふくらむ前の、若いさやを食べる野菜です。
同じ仲間には、
- スナップエンドウ(実もさやも食べる)
- グリーンピース(実を食べる)
があります。
絹さやは、その中でも特にさやが薄く、やわらかいのが特徴。
なので、長く煮込んだり焼いたりする料理より、仕上げにさっと添えるような使い方が向いています。
主な産地

主な産地は、
- 鹿児島県
- 和歌山県
- 愛知県
- 熊本県
温暖な地域での栽培が中心です。
春の訪れが少し早い地域から、順に市場へ出回ってきます。
栄養
絹さやは緑黄色野菜です。
含まれる栄養素は、
- βカロテン(粘膜や皮膚を守る)
- ビタミンC
- 食物繊維
たくさん食べる食材ではないので、「少しずつ、日々の料理に添える」といった取り入れ方が向いています。
茶色い煮物に、ぽっと緑をひとつ。それだけで、栄養と季節感の両方を補ってくれます。
絹さやの下処理
ヘタをポキッと折り、そのままスーッと筋を引く。

実は、両側に筋があることも。やわらかいものは片側だけでも大丈夫ですが、気になる場合は裏側も軽く確認してみてください。
このひと手間で、口当たりがぐっとよくなります。
塩少々を入れた湯で、30秒〜1分ほど茹でる。

長く茹でる必要はありません。色が鮮やかになったら、すぐに引き上げます。
熱湯から引き揚げたら、すぐに冷水に入れて色止めをする。

ただし、味をなじませたい場合など、自然に冷ます方が向いている場合もあります。下のコラムへ…
絹さやに向く料理/向かない料理

◎ 向いてる料理
- 煮物の青味
- ちらし寿司の飾り
- 卵とじ
- 味噌汁
- 白和え
共通点は、最後に加える料理ということ。
加熱時間が短いほど、色も食感もきれいに残ります。
△ 向いていない料理
- 長時間煮込む料理
- 強火で炒め続ける料理
- 主役として大量に使う料理
やわらかさが持ち味なので、火を入れすぎると煮崩れてしまいます。
無理に主役にしなくても大丈夫。絹さやは、名脇役として光る野菜です 。
絹さやの選び方
お店で選ぶときのポイントです。
- さやがピンと張っている
- 鮮やかな緑色
- 実が大きくなりすぎていない
- しなびていない
ふくらみすぎたものは、ややかたくなりがちです。薄く、平たく、みずみずしいものを選びましょう。
保存方法
冷蔵保存
乾燥に弱い野菜です。
- ポリ袋に入れて
- 野菜室で保存
- 目安は2〜3日
なるべく早めに使い切るのがおすすめです。
冷凍保存
軽く茹でて水気を拭き取り、冷凍可能。
凍ったまま汁物や炒め物へ入れられます。
保存目安:約1ヶ月。
おわりに|春の食卓を整える野菜

絹さやが一さやあるだけで、料理の景色が整うから不思議です。
春の煮物に。お祝いのちらし寿司に。卵の黄色のとなりに・・・。そっと添えるだけで、食卓がやわらかくります。
こういった野菜を、上手に使いこなせるようになると、食卓が豊かになる気がしますね。
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