さしすせそ歳時記|季節の食材と和の調味料で楽しむ、四季の台所

日本の台所には、昔から受け継がれてきた「さしすせそ」の知恵があります。
砂糖(さ)・塩(し)・酢(す)・醤油(せ)・味噌(そ)
それぞれの調味料は、旬の食材を引き立て、季節の食卓を豊かに彩ってくれます。
このシリーズでは、旬の恵みと和の調味料を組み合わせた、季節感あふれるレシピをご紹介します。

寒い日には、根菜の甘みがじんわり広がるお味噌汁が恋しくなりますよね。
大根、にんじん、ごぼう、里芋……それぞれの野菜からじんわり旨みが出て、体の奥までほっと温まる味に仕上がります。
豆腐やこんにゃくも加えた、満足感のある冬の定番汁ものです。

今回は“味噌の力”でもう一歩おいしくなるよう、味噌の種類で変わる仕上がりの違いも合わせてご紹介します。


レシピ|根菜のお味噌汁

  • 大根…5〜6cm
  • にんじん…1/2本
  • ごぼう…1/2本
  • 里芋…3〜4個
  • こんにゃく…1/4枚
  • 木綿豆腐…1/2丁
  • 水…1000ml
  • 白だし…大さじ1
  • 味噌…大さじ2〜3(今回は合わせ味噌)
  • 青ねぎ…少々
STEP1
野菜を切る

大根は厚さ3mmほどの短冊切り、にんじんは半月切りまたはいちょう切りに。ごぼうはたわしでよく洗い、斜め薄切りにして酢少々を入れた水に浸してアクを抜く。
里芋は皮をむいて一口大、こんにゃくは短冊切りにする。
豆腐は1〜1.5cm角に切る。

STEP2
里芋とこんにゃくを下茹でする

里芋はぬめり取りのため、さっと下茹でして湯を切る。
こんにゃくも短時間下茹でし、臭みを抜く。

STEP3
鍋に入れて煮る

鍋に水と白だしを入れ、大根・にんじんを加えて火にかける。
途中で下茹でした里芋・こんにゃく、ごぼうを加え、野菜が柔らかくなるまで煮る。

STEP4
豆腐を加え、味噌をとく

豆腐を加えて温め、いったん火を止めて味噌を溶き入れる。

STEP5
仕上げる

再び弱火で温め、沸騰直前で火を止める。
椀に盛り、青ねぎを添える。


味噌の種類で変わる “根菜のお味噌汁” の味わい

同じ具材でも、味噌を変えるだけで驚くほど違う一杯になるのが味噌汁の魅力です。
色・塩分・甘み・香り……味噌の個性で、根菜のおいしさの引き出し方も変わります。

迷ったらこれ。甘みとコクのバランスが◎

赤味噌と白味噌の良いところ取り。
根菜の甘みが自然に引き立ち、まろやかで食べやすい味わいです。
日常のお味噌汁として最も汎用性が高く、今回のレシピの基本にも使っています。

やさしい甘みで、里芋がとろりと上品に

白味噌は塩分が控えめで、ふんわりと甘い味が特徴。
里芋や大根のとろっとした食感とよく合い、まろやかで“上品なおすまし風”の味噌汁になります。
身体をいたわりたい日にもぴったり。

~ごぼうの香りが際立つ、力強いコク~

赤味噌は発酵期間が長く、旨みに厚みがあります。
ごぼうの風味との相性が良く、濃いめでご飯がすすむ「食べる味噌汁」に。
寒い日の夜におすすめのしっかり味です。

~香ばしく、後味すっきり~

麦麹ならではの香ばしさと軽やかな甘みが魅力。
素朴であたたかみのある味わいになり、里芋やこんにゃくとの相性も抜群。
どこか懐かしい“田舎風味噌汁”になります。

~キレのある軽やかな味~

すっきりとした香りとキレのある味わい。
根菜の甘さを軽やかにまとめ、
毎日飲んでも飽きない、“朝の味噌汁”向きです。

ワンポイント味噌は“溶き方”で風味が決まる

味噌の個性を活かしたいときは、火を止めてから溶く → 再加熱は沸騰直前まで が基本。
煮立ててしまうと香りが飛びやすく、せっかくの味噌の特徴がぼやけてしまいます。


ミニコラム|もっと丁寧に仕上げたい…

もう少し澄んだ味わいにしたい場合は、大根・にんじん・ごぼうも軽く下茹でしてから煮る のがおすすめです。特にごぼうはアクが出やすく、ひと手間で味がすっと澄んで、上品な仕上がりになります。

また、時間があるときには、昆布とかつお節で「だし」を引いてみて下さい。その場合は、かつおだしは濃くしすぎないほうが〇。具材の味や甘さがひき立ちます。

普段の家庭料理なら今回の方法で十分美味しくできます。
気負わずそのときの気分で大丈夫


おわりに|根菜の甘みでほっとひと息

根菜のお味噌汁は、じっくり煮るほど旨みと甘みが増し、椀を手にした瞬間にふわりと“ほっとする”一杯になります。
味噌の種類によって表情が変わるのも魅力で、気分や季節にあわせて楽しめる、冬の台所に寄り添う存在です。

忙しい日でも、温かい味噌汁があるだけで食卓がやさしく整うもの。
その時々の味噌で、“ほっとする一杯”を作っていただけたら嬉しいです。


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