透きとおっただしに、やさしい具をそっと添えた一椀。
絹豆腐と大根、三つ葉はあくまで脇役として、柚子の香りをいちばん美しく引き立てる組み合わせです。

冬の行事食にはもちろん、静かに季節を感じたい日の汁物としても。
香りを楽しむことを第一に、味付けは控えめに仕上げます。


スポンサーリンク

レシピ|ゆずの香りのすまし汁(豆腐・大根入り)

  • だし汁 … 400ml(かつお・昆布だし)
  • 絹豆腐 … 80〜100g
  • 大根 … 3〜4cm分
  • 薄口しょうゆ … 小さじ1
  • 塩 … 少々
  • 柚子の皮(黄柚子) … 少々
  • 柚子の果汁 … 小さじ1/2〜1(好みで)
  • 三つ葉 … 少々
STEP1
下ごしらえをする

・大根は細めの短冊切りにし、軽く下茹でして水気を切っておく。
・絹ごし豆腐は角を整えて食べやすい大きさに切る。
・柚子の皮は白いワタを除き、細いせん切りにする。

STEP2
だしを温める

鍋にだしを入れて火にかけ、沸騰させないよう静かに温める。

STEP3
具を入れて味を調える

大根、豆腐を加えて温まったら、薄口しょうゆと塩でやさしく味を整える。

STEP4
仕上げ

火を止めてから柚子の果汁を加える。
椀に注ぎ、柚子皮と三つ葉を添える。

ミニコラムだしパックや白だしでも大丈夫?

このすまし汁は、必ずしも一からだしを取らなくても大丈夫。だしパックや白だしを使っても、十分おいしく仕上がります。

大切なのは、だしの「強さ」よりも、柚子の香りを引き立てること
だしパックを使う場合は、表示よりやや薄めに。白だしを使う場合も、控えめに希釈して、塩気が前に出すぎないようにするのがオススメ♪

味のベースが整っていれば、仕上げに加える柚子の皮と果汁が、椀全体をふわりとまとめてくれます。

忙しい日や、気負わず作りたいときは、手軽なだしに、香りのひと手間を添える。それだけで、十分に“柚子が主役”の一椀になります。


スポンサーリンク

美味しく仕上げるポイント

 柚子の香り成分はとても繊細で、加熱すると一気に飛んでしまいます。皮も果汁も、火を止めてから加えることで、椀を口に運ぶ瞬間の立ち香がいちばん美しく残ります。

 すまし汁を単体で味見すると、少し薄く感じるくらいがちょうどよい加減。塩気を抑えることで、だしの余韻とともに柚子の香りがふわりと前に出てきます。

 具を入れすぎると香りが分散してしまうため、椀の中に“何もない余白”を残す意識が、このすまし汁の美味しさにつながります。

ミニコラム大根は下茹でする?しない?

すまし汁に入れる大根は、下茹でをするかどうかで、仕上がりの印象が少し変わります。どちらが正解というより、柚子の香りをどう見せたいかで選ぶのがおすすめです。

下茹でする場合
・えぐみや辛味の角が取れ、味わいがすっと澄む
・だしの輪郭がはっきりし、柚子の香りが前に出やすい
・行事食やおもてなし向きの、整った印象の一椀に

下茹でしない場合
・大根の持つ素朴な香りとみずみずしさが残る
・少し野性味のある、家庭的な味わい
・普段の食卓で、気軽に楽しみたいときに

行事食やおもてなしとして上品に仕上げるなら、短時間の下茹でで香りの余白を整えるのがおすすめ。
柚子を主役にしたい一椀では、このひと手間が、香りをいっそう美しく引き立ててくれます。


スポンサーリンク

保存・作り置きについて

  • 当日中がおすすめ
     柚子の香りを楽しむ汁物のため、作り置きは不向きです。
  • だしまでなら前日可
     だしは冷蔵で保存し、仕上げは必ず食べる直前に。

ミニコラム冬至の献立を、香りで結ぶ一椀

冬至の食卓には、かぼちゃの煮物やいとこ煮、根菜の含め煮など、からだを温める料理が並びます。
滋味深く、ほっとする反面、味わいが少し重く感じることも。

そんな献立の締めに添えたいのが、この柚子の香りをきかせたすまし汁です。
油分を使わず、だしと香りだけで整えた一椀が、口の中をすっとリセットし、次の一口へとつないでくれます。


おわりに|香りで季節を味わうということ

特別な具をたくさん入れなくても、だしと柚子の香りがあれば、冬の一椀はごちそうになります。

ふわりと立ちのぼる香りと、やさしい塩味の奥に、柚子の余韻が静かに広がります。

行事食、おもてなしの一椀はもちろん、慌ただしい日常の中でも、少しだけ立ち止まりたいときに。香りを味わうすまし汁を、食卓に添えてみてください。

\やさしい味わいの和風汁物レシピ/

和だし帖|うま味と季節をたのしむ台所便り

\柚子の美味しい使い方/

\季節を愉しむ♪行事食カレンダー/

スポンサーリンク