~和ごころ素材図鑑~
季節の移ろいとともに、旬を迎える日本の食材たち。
そのひとつひとつには、自然の恵みと、昔から受け継がれてきた知恵が息づいています。
「和ごころ素材図鑑」では、そんな和の素材を、旬・産地・調理法・行事との関わりなど、暮らしに寄り添う目線でご紹介します。

春の山菜の中でも、比較的手に入りやすい「こごみ」。
くるんと丸まった姿が愛らしくて、食卓に並ぶと一気に春らしさを感じさせてくれますよね。

クセが少なく、山菜初心者の方にも取り入れやすい食材。
今回は、そんな「こごみ」の魅力をご紹介していきます。


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こごみとは

こごみは、シダ植物の若芽で、正式には「クサソテツ」と呼ばれる植物の新芽です。
山菜として食べられる部分は、このくるくると巻いた芽の状態のもの。

名前の由来は「かがむ(屈む)」姿に似ていることからとも言われています。


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旬の時期

雪解けとともに芽を出す、まさに“春の訪れを知らせる山菜”。

  • 走り:4月上旬
  • 盛り:4月中旬〜下旬
  • 名残:5月上旬

少し時期が進むと、開いてしまい食感が落ちるので、「くるっと巻いているもの」を選ぶのがポイントです。


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特徴と味わい

こごみは、山菜の中でもアクや苦味が少なく、とてもやさしい味わいが特徴です。

ほんのりとしたぬめりと、シャキッとした軽やかな歯ざわりがあり、口に入れると春らしい青い香りがふわっと広がります。

強い苦味やえぐみが出にくいため、山菜がはじめての方でも取り入れやすく、和え物や天ぷらなど、さまざまな料理になじみやすいのも魅力です。

山菜特有の苦味やえぐみが少なく、「山菜が少し苦手…」という方にもおすすめです。


栄養について

こごみには、春の体にうれしい栄養がバランスよく含まれています。

食物繊維が豊富で、冬の間に重くなりがちな体をすっきり整える手助けに。

また、βカロテンカリウムも含まれており、体調を整えたい季節の変わり目にも、やさしく寄り添ってくれる食材です。

クセが少なく食べやすいので、日々の食卓に取り入れやすい“春の恵み”といえます。


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選び方

  • 先端がしっかり巻いている
  • 茎が太すぎず、みずみずしい
  • 色が鮮やかな緑

開ききっているものや、黒ずみがあるものは避けましょう。


下処理

こごみはアクが少ないため、下処理もとても簡単です。

① 軽く洗う
② 塩を入れた熱湯で30秒〜1分ほど茹でる
③ 冷水にとる
④ 水気を切る

👉 アク抜きのために長くさらす必要はありません

こごみはアクが少ないため、天ぷらにする場合は下茹でせず、そのまま使うことができます。

  • 軽く洗って水気をふく
  • そのまま衣をつけて揚げる

これだけでOKです。

下茹でをしてしまうと、シャキッとした食感や春らしい香りが弱くなってしまうため、天ぷらは「生のまま」がいちばん美味しく仕上がります。

👉 外はサクッと、中はふんわり。
こごみのやさしい風味が、より引き立ちます。


保存方法

  • 湿らせたキッチンペーパーで包む
  • ポリ袋に入れて野菜室へ
  • 目安:2〜3日

軽く茹でて水気を切り、保存袋へ。
食感はやや落ちますが、保存は可能です。


『こごみ』のおすすめ簡単レシピ

クセが少ないので、和え物・揚げ物・炒め物と、いろいろな調理法で楽しむことができます。

🍃材料(2人分)
・こごみ 1パック
・だし 大さじ2
・醤油 小さじ1〜2
・かつお節 適量

🍃作り方
① こごみをさっと茹でて冷水にとる
② 水気をしっかり切る
③ 食べやすく切る
④ だしと醤油で和え、かつお節をのせる

👉 シンプルだからこそ、こごみの良さが引き立ちます

🍃材料(2人分)
・こごみ 1パック
・天ぷら粉 50g
・冷水 約80ml
・揚げ油 適量

🍃作り方
① こごみは軽く洗い、水気をふく
② 天ぷら粉と冷水をさっと混ぜる
③ 170〜180℃の油で、30秒〜1分ほどさっと揚げる

👉 下茹では不要。そのまま揚げてOKです

レシピ|こごみのサッと炒め

🍃材料(2人分)
・こごみ 1パック
・油(ごま油またはサラダ油) 小さじ1
・醤油 小さじ1
・塩 少々

🍃作り方
① こごみはさっと茹でて、水気を切る
② フライパンに油を熱し、こごみをさっと炒める
③ 醤油と塩で軽く味をととのえる

👉炒めすぎず「さっと」がコツ

下茹でしたこごみは、そのままマヨネーズや醤油をつけて食べても〇。ほかにも、酢味噌和え、胡麻和えも美味しいです♪


ミニコラム|ゼンマイとの違い

同じくくるっとした形で混同されやすい「ゼンマイ」との違いを、簡単にまとめてみます。

  • アクが少ない
  • 下処理が簡単(すぐ食べられる)
  • 味がやさしくクセが少ない
  • アクが強い
  • 下処理に手間がかかる(乾燥・戻しなど)
  • 独特の風味とコクがある
  • ゼンマイには雄株・雌株があり、食用に適するのは

👉 こごみは「気軽に楽しめる山菜」
👉 ゼンマイは「手間をかけて味わう山菜」
そんな違いがあります。

ゼンマイは雌雄で食味に差がありますが、こごみは基本的に区別せず楽しめる山菜です。


おわりに|春のはじまりを、ひと皿に

こごみは、山菜の中でもとてもやさしい存在。下処理も簡単で、日々の食卓にも取り入れやすいのが魅力です。

くるんと丸まったその姿に、「春が来たな」と感じる瞬間も、また楽しみのひとつ。

ぜひ気軽に、春の味わいを取り入れてみてくださいね🌿

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参考元

・農林水産省|山菜の基礎知識
・JA全農|旬の食材情報(山菜)
・日本食品標準成分表(文部科学省)

※この記事では、こごみの魅力や楽しみ方を、一般的な情報をもとに、家庭でも取り入れやすい形でまとめています。

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