りんごというと、どこか洋菓子の印象がありますが、葛でとろりと包むと、ふっと和の表情に変わります。
今回は、甘みの強い「ふじ」を使って、砂糖は控えめに、素材の味をいかした葛煮にしました。
やわらかく煮たりんごを、透明な葛がやさしく包む――静かな午後に似合う、素朴で上品な一皿です。
レシピ|りんごの葛煮
材料(2人分)
- りんご …… 1個(今回は「ふじ」を使用)
- 水 …… 200ml
- 砂糖(またははちみつ)…… 大さじ1
- 葛粉 …… 大さじ1/2
- 水(葛を溶く用)…… 大さじ1
※甘さはりんごの品種によって調整してください。
作り方
りんごは皮をむき、8等分のくし形に。さらに半分に切ると食べやすい。

鍋にりんご・水・砂糖を入れて中火にかけ、沸いたら弱火にし、5〜6分ほど、やわらかくなるまで煮る(透明感が出てきたらOK)。水分は最初の水の分量の半分程度は残しておく。

葛粉を水でしっかり溶き、鍋にゆっくり回し入れる。
弱火で絶えず混ぜながら、透明になり、とろみがつくまで加熱する。

※白っぽいままだと粉っぽさが残ります。必ず透明になるまで火を通してください。
美味しく仕上げるポイント
葛は必ず最後に、しっかり溶いて
葛粉は熱が入りすぎると分離しやすく、濁りの原因にもなります。りんごがやわらかく煮えたことを確認してから、水で丁寧に溶いた葛を加えましょう。
加えたあとは弱火にし、絶えず混ぜながら透明感が出るまで火を通します。
白っぽさが残っているうちは、まだ加熱が足りません。透き通ったつやが出てきたら、ちょうどよい仕上がりです。
煮すぎない
今回使っている「ふじ」は甘みが強く、果肉もやわらかくなりやすい品種です。
火を通しすぎると崩れてしまうため、「やわらかいけれど形は残っている」状態で止めましょう。
りんごがほんのり半透明になり、竹串がすっと入る頃が目安です。
仕上げの塩で甘みを引き締める
仕上げにほんのひとつまみの塩を加えると、ふじの自然な甘さがきりっと引き締まり、後味がすっきりと整います。お好みで試してみてください。
こんなアレンジも♪
生姜を添えて、体を温める一皿に
仕上げにすりおろし生姜をほんの少し加えると、甘さがきりっと締まり、後味がさわやかになります。寒い季節や、食後を軽やかにまとめたいときにおすすめです。
黒豆や小豆を添えて行事食風に
煮豆を少量添えるだけで、ぐっと和の趣に。お正月やお彼岸の食後など、あらたまった席にもなじみます。
冷やしてやわらかな甘味に
粗熱をとって冷蔵庫で冷やすと、とろみが落ち着き、よりすっきりとした口あたりになります。甘さが穏やかに感じられ、食後のデザートとしても軽やかです。
皮を少し残して色味を楽しむ
ふじは皮に赤みがあります。
少量皮を残して煮ると、ほんのり淡い色が出て、やさしい表情になります。
保存方法
- 冷蔵保存:2日程度
清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。
時間がたつと、とろみがややゆるむことがありますが、品質に問題はありません。
温め直す場合
弱火にかけ、ゆっくり温めます。強火にすると葛が分離することがあるため注意してください。とろみが強くなりすぎた場合は、少量の水を加えてのばすと整います。
冷凍について
葛を使った料理は、冷凍すると食感が変わりやすいため、冷凍保存はあまりおすすめしません。作りたて、または翌日までにいただくのが一番おいしい状態です。
おわりに|りんごが和の甘味に変わる
りんごというと、どこか洋の印象が強い果物ですが、葛で包むと、不思議とやさしい和の甘味へと姿を変えます。
簡単にできるのでいつもの食卓のあとに、ほっと一息つける甘味としてはもちろん、上品に盛り付けて、おもてなしの一品としてもオススメです♪
あたたかくしても、冷やしても。その日の気分に合わせて、りんごのやわらかな甘さを楽しんでみてくださいね。
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