春菊だけの天ぷらも美味しいのですが、菊花を加えると途端に華やかさが増し、食卓に“旬のごちそう感”が漂います。
口に広がる風味はどこか上品で、いつもの天ぷら盛り合わせにも、特別な彩りを添えてくれる存在です。

秋から冬にかけての春菊が美味しい季節に、ぜひ気軽に楽しんでみてくださいね。


レシピ|春菊と菊花のかき揚げ

  • 春菊 … 1/2束
  • 食用菊(黄菊・もってのほか など)… 花びらで大さじ3〜4
  • 天ぷら粉 … 1/2カップ程度
  • 冷水 … 1/2カップ程度
  • 揚げ油 … 適量
  • 塩 … 少々

STEP1
春菊・菊花の下ごしらえ

春菊は3〜4cmのざく切りにし、水気をしっかりふく。
菊花は生のまま花びらを外し、軽くほぐしておく。

STEP2
衣を作る

天ぷら粉と冷水をさっと混ぜ、粉気が少し残る程度で止める。
(混ぜすぎると重く仕上がる)

STEP3
具材に衣をからめる

春菊と菊花を衣に入れ、ざっくりと全体をまとめる。
※花びらがつぶれないよう、軽く扱う。

STEP4
揚げる

170℃の油にスプーン一口大で落とし、
両面がカラッとするまで1.5〜2分揚げる。

STEP5
仕上げ

油をよく切り、塩を軽くふって完成。

美味しく作るポイント

衣が厚いと風味が隠れてしまうので、粉を軽くまぶす程度にし、素材の隙間が見えるくらいの薄衣に仕上げると香りがふんわりと立ちます。

花びらは下ゆでは不要です。生のまま揚げることで、鮮やかな色と優しい苦みが引き立ちます。

茎を混ぜると形が整い、カリッとした食感も加わって仕上がりが美しくなります。葉だけで揚げるとサクッと軽い上品なかき揚げになります。

温度が高すぎると花びらが焦げてしまうため、中温で揚げるのが安心です。表面がカラッとしたら揚げ上がりの合図です。

春菊と相性がよく、旨みがぐっと増して食べごたえのあるかき揚げになります。
香ばしさも加わり、お酒に合う味わいです。

ミニコラム|“菊”は長寿の象徴。季節をいただくということ

日本では古くから、菊は「延命長寿」「無病息災」の象徴とされてきました。
重陽の節句(9月9日)には菊酒を飲んだり、菊の花びらを料理に添えたりする風習があり、季節の移ろいを感じながら体をいたわる食文化として親しまれてきました。

かき揚げに菊花を使うのも、そんな季節の風習の名残を感じられたらいいな~と感じています。
揚げた花びらの香りとほのかな苦みは、食卓に “小さな行事食” のような彩りを添えてくれます。


おわりに|揚げたてを、季節の香りとともに

春菊と菊花のかき揚げは、素材そのままの香りや苦みが生きる、とてもシンプルで、どこか贅沢な一皿です。

揚げた瞬間の香りを楽しみたいので、できれば熱々のうちに、塩をほんの少し。
お蕎麦にのせても、お酒のあてにしても、しみじみ美味しい季節の味わいです。

旬の時期に手に入ったら、ぜひ気軽に作ってみてくださいね。


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