さしすせそ歳時記|季節の食材と和の調味料で楽しむ、四季の台所

日本の台所には、昔から受け継がれてきた「さしすせそ」の知恵があります。
砂糖(さ)・塩(し)・酢(す)・醤油(せ)・味噌(そ)
それぞれの調味料は、旬の食材を引き立て、季節の食卓を豊かに彩ってくれます。
このシリーズでは、旬の恵みと和の調味料を組み合わせた、季節感あふれるレシピをご紹介します。

中華の定番「回鍋肉(ホイコーロー)」。

お家で作ろうと思った時、「レシピにある甜麺醤(テンメンジャン)って、わざわざ買っても他に使うことないから、もったいないな…」と感じたことはありませんか?

たまにしか作らない中華のために調味料を買い足す必要はありません。実は、日本のお家に馴染み深い「赤味噌」を使うだけで、甜麺醤に負けない深いコクと旨味の回鍋肉が作れます。

もしかして、「うちは白味噌や合わせ味噌だから、赤味噌も家にないな…わざわざ買うのもな…」なんて思われるかもしれません。

ですが、中華調味料と違って、赤味噌は日常の和食に大活躍する万能調味料!

毎日のホッとするお味噌汁(赤だし)にはもちろん、これからの季節ならナスや豆腐の「味噌田楽」、じっくり煮込む「サバの味噌煮」や「豚の角煮」の隠し味、さらには「ふろふき大根」の味噌だれなど、使い勝手が良くて実は「一本家に置いておきたい」お役立ちアイテムなんです。

今回は、白ご飯が止まらなくなる、和食のプロ直伝「和風回鍋肉」のレシピをご紹介。余らせがちな調味料をすっきり整理して、常備調味料で極上の味に仕上げる知恵をお届けします。


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レシピ|お家にある赤味噌で代用!和風回鍋肉

  • 豚バラ肉(薄切り)…150g
  • キャベツ…1/4玉(約200g)
  • ピーマン…2個
  • 長ねぎ…1/2本
  • サラダ油…小さじ1

【合わせ調味料】

  • 赤だし味噌…大さじ1と1/2
  • 酒…大さじ1
  • みりん…大さじ1
  • 砂糖…小さじ2
  • 鶏ガラスープの素(顆粒)…小さじ1/2
  • 水…大さじ1~2
  • しょうゆ…小さじ1
STEP1
豚肉をゆでる

鍋に湯を沸かし、豚肉をほぐしながらさっとゆでる(1分程度)。色が変わったらザルに上げ、水気を切る。
※茹ですぎると硬くなるので、表面が白くなったらすぐに引き上げます。

STEP2
野菜を切る

キャベツはざく切り、ピーマンは乱切り、長ねぎは斜め切りにする。

STEP3
調味料を混ぜる

ボウルに合わせ調味料をすべて入れ、よく混ぜておく。

STEP4
炒める

フライパンに油を熱し、長ねぎを軽く炒めて香りを出す。キャベツとピーマンを加え、キャベツが少ししんなりするまで炒める。そこへ茹でた豚肉を加え、全体を炒め合わせる。

STEP5
味噌だれをからめる

合わせ調味料を加え、全体にからめながら炒める。味がなじんだら火を止め器に盛る。


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ここが違う!和食のプロがこだわる3つのポイント(味噌の合わせ方・火加減)

味噌の香ばしさと旨味を最大限に引き出すには、炒め方や火の入れ方に和食ならではのひと工夫があります。家庭の台所で簡単にできる、プロ直伝の“美味しさの秘訣”をまとめました。

一般的な回鍋肉は生肉をそのまま炒めますが、和食屋のひと手間は「豚肉をサッと茹でる」こと。

あらかじめ茹でて余分な脂を落としておくことで、ギトギト感が抜けて軽やかでやさしい後味になります。お肉がすっきり仕上がる分、赤味噌の豊かな香りと深いコクがより一層引き立ちますよ。

水分が少なく旨味が凝縮された赤だし味噌は、強火で炒めるとすぐに焦げついてしまいます。 コツは「弱火〜中火」で、油や具材となじませるように炒め合わせること。

焦がさない絶妙な火加減をキープすることで、味噌特有の角が取れ、まろやかで香ばしい極上の味わいへと変化します。

キャベツとピーマンのシャキシャキした食感を残すため、火の通しすぎには注意します。 弱火〜中火でじっくり味噌の風味をお肉にまとわせたら、野菜を投入。全体に綺麗な味噌だれが絡むよう、ここからは時間をかけずに手早く炒め合わせます

野菜の水分が逃げ出す前にサッと仕上げるのが、ベチャッとさせないプロの技です。

味変ワンポイント:ピリッとした辛味が欲しいときは?

基本は優しく奥深い「和風」ですが、もしご飯がさらに進むピリ辛味にしたい場合は、豚肉を炒める段階で豆板醤(小さじ1/2ほど)を加えてみてください。赤味噌のコクと辛味が合わさり、また一味違う美味しさが楽しめますよ。


🍳ミニコラム|「回鍋肉(ホイコーロー)」という名前の由来

中華の人気メニュー「回鍋肉(ホイコーロー)」。実はこの漢字、「お鍋を回す肉」ではなく、文字どおり「お鍋に“戻る”肉」という意味なんです!

発祥の地・中国の四川省では、まず塊の豚肉を「茹でる」のが伝統。その一度茹でたお肉を、もう一度お鍋に「戻して」野菜と炒め合わせることから、この名前がついたと言われています。(今回のレシピでお肉をサッと茹でたのも、実は本場のルーツに忠実なんです^^)

本場の中華では、甜麺醤や豆板醤でガツンと辛く濃厚に仕上げますが、日本の食卓にやってきてからは、各地の味噌を使ってマイルドにするなど、それぞれの「我が家の味」に進化してきました。

今回の主役である「赤だし味噌」を使えば、本場の中華に負けないコクがありながらも、どこかホッとする和の優しさに。ぜひ、新定番の“我が家の回鍋肉”として楽しんでみてくださいね!


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🍽 迷わない今日の献立

味噌の香ばしさが主役の回鍋肉には、やさしいだし味の副菜を合わせて、バランスよく仕上げましょう。ごはんがすすむ主菜に、季節の野菜を添えるのがおすすめ。

主菜赤だし味噌の回鍋肉

赤だし味噌と鶏ガラスープの旨みが合わさった、コク深い一品。
豚肉は一度ゆでてから炒めることで、軽やかで上品な味わいに仕上がります。

副菜春菊のごま和え

香りのよい青菜で口直し。
白ごまの風味が味噌の炒め物と好相性です。
レシピはこちら▶︎ 春菊のごま和えレシピ

汁物きのこのすまし汁

やさしいだし味で、炒め物のあと口をすっきりと。
季節のきのこを数種類合わせると、香りと旨みがより豊かに。
レシピはこちら▶︎きのこのすまし汁レシピ

ごはん白ごはん または 十六穀ごはん

濃いめの味噌炒めには、しっかりしたごはんがぴったり。
雑穀ごはんにすると、香ばしさと栄養バランスもアップします。

デザート旬の果物

旬の果物を添えて、食後をさっぱりと締めくくります。
冬の食卓にやさしい彩りを添えて。

炒め物の香ばしさを引き立てるには、汁物や副菜を“だしでやさしく”まとめるのがおすすめ♪
ごはんのおかわりが進む味わいながらも、全体に調和のとれた和の献立になります。


おわりに|味噌の香りで、心もあたたまる一皿を

いかがでしたか?

わざわざ新しい中華調味料を買い足さなくても、お家にある「赤味噌」を少し工夫するだけで、いつもとは一味違う特別な回鍋肉ができあがります。

サッと茹でた豚肉の軽やかな口当たり、赤だし味噌の深み、そして鶏ガラスープのまろやかさ。これらが合わさった和風の回鍋肉は、しっかり濃厚なのに後味はすっきりやさしく、思わず白いご飯をおかわりしたくなる美味しさです。

「お家にある日本の調味料で、いつもの食卓をちょっと豊かにする」

そんな和の知恵が詰まったホッとする回鍋肉を、ぜひ今夜のメニューに迎えてみてくださいね。あなたの食卓が、温かい味噌の香りで包まれますように。

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記事内で紹介したレシピ♪

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