~さしすせそ歳時記|季節の食材と和の調味料で楽しむ、四季の台所~
日本の台所には、昔から受け継がれてきた「さしすせそ」の知恵があります。
砂糖(さ)・塩(し)・酢(す)・醤油(せ)・味噌(そ)。
それぞれの調味料は、旬の食材を引き立て、季節の食卓を豊かに彩ってくれます。
このシリーズでは、旬の恵みと和の調味料を組み合わせた、季節感あふれるレシピをご紹介します。
寒い季節になると、「根菜がおいしい時期」という印象が強いですよね。
でも実は、ひそかに旨みを増しているのが葉物野菜。今回のからし菜のように、寒さで香りや辛みがほどよくまとまり、サラダでも驚くほど味わい深く楽しめます。
今回は、そんな冬の葉物のおいしさを生かした一皿をご紹介します。香ばしく焼いた油揚げのコクが、赤葉のほろ苦さをやさしく受け止め、シンプルなのに後を引く味わいです。
サラダからし菜を見つけたら、ぜひ試してみてください♪
サラダからし菜とは
サラダからし菜は、からし菜の中でも葉がやわらかく、生のまま食べられるタイプの品種です。
ほどよい辛みとほろ苦さがあり、サラダに加えると味に奥行きが生まれます。ほかのサラダ菜ともとても相性がいいです。
今回使う 赤葉サラダからし菜(レッドマスタード) は、赤紫の色合いが美しく、香りも豊か。食卓を華やかにしてくれます。
「からし菜」の種類・旬・栄養については、別記事でより詳しくまとめています。興味がありましたら、ぜひそちらもご覧ください。
→ 和ごころ素材図鑑|からし菜
レシピ|赤葉サラダからし菜と油揚げのサラダ
赤葉ならではのほろ苦さと香りが、油揚げのコクをきゅっと引き立ててくれます。食卓に彩りを添えたいときにもぴったりです。
材料(2人分)
- 赤葉サラダからし菜(レッドマスタード)…1袋
- 油揚げ…1/2枚
- しょうゆ…小さじ1
- 酢…小さじ1
- 砂糖…ひとつまみ
- ごま油…小さじ1
作り方
赤葉サラダからし菜は洗って水気をしっかり切り、食べやすくちぎって準備しておく。

油揚げはフライパンで両面に焼き色がつくまでこんがり焼き、細切りにする。

ボウルにしょうゆ・酢・砂糖・ごま油を合わせ、焼いた油揚げを加えてよくなじませる。
赤葉サラダからし菜をそっと加え、全体を軽く和えて器に盛る。

美味しく作るポイント
ほんのひと手間で、赤葉サラダからし菜の香りと油揚げの旨みが、より引き立つサラダになります。
油揚げは「焼き目をしっかり」が美味しさの鍵
香ばしさが増し、サラダ全体のコクがぐっと深まります。
赤葉サラダからし菜は“最後にそっと”
和えすぎるとしんなりしやすいため、ふんわり混ぜると美しい仕上がりに。
調味料は先に油揚げへ
油揚げが味を吸い、ドレッシングが薄まらずにまとまります。
水菜でも◎
サラダからし菜がなかなか手に入らない場合には、水菜でも◎。からし菜のような辛みや苦みはありませんが、さっぱりと上品な一品ができます。
保存方法
作り置きには向きませんが、ちょっと残ったときの扱いをまとめておきます。
保存は“別々”がおすすめ
- 赤葉サラダからし菜 … 洗ってしっかり水気を切り、ペーパーを敷いた保存容器で冷蔵2日ほど。
- 焼いた油揚げ … 粗熱を取り、密閉容器で冷蔵2日。
※ 和えてしまうと葉が水っぽくなるため、食べる直前に合わせると良い状態を保てます。
おわりに|冬の葉が持つおいしさを、食卓に

寒い季節は根菜が主役になりがちですが、葉物野菜も負けないくらい豊かな表情を見せてくれます。赤葉サラダからし菜のほろ苦さや香りは、そのひとつ。
油揚げと和えるだけのシンプルな一皿ですが、しみじみ「おいしいな」と思える深みがあります。
簡単に作れて、食卓がぱっと華やぐのも嬉しいところ。
なかなか見慣れない野菜かもしれませんが、この時期に産直コーナーや道の駅などで見つけたらラッキー♪。今しか食べられない旬の味を、ぜひ味わってみてくださいね。
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