お盆の食べ物といって思い浮かべるのは、食卓に並ぶそうめんや、お供え物として見かけるおはぎ、きゅうりやナスで作る精霊馬(しょうりょううま)などがありますよね。
普段何気なく目にしたり食べたりしているものかもしれませんが、実は「えっ、そうなの!?」と思わず誰かに話したくなるような面白い由来や豆知識が隠されています。
今回は、お盆の食にまつわる意外な雑学を5つご紹介します!
1. きゅうりやナスの「精霊馬」に乗込められた意味とは?

割り箸を刺して馬や牛に見立てる「精霊馬(しょうりょううま)」。お盆の風物詩ともいえる飾りですよね。
実はご先祖様への思いやりが詰まった乗り物なんですよ。
- きゅうりの馬👉 足の速い馬に乗って「一刻も早く家に帰ってきてね」
- ナスの牛👉 重いものを運ぶことができる丈夫な牛に乗って「お土産をたくさん積んで、ゆっくり帰ってね」

行きのスピード感と、帰りの名残惜しさを表現した、ほっこりと心温まる風習ですよね。
役目を終えた精霊馬、どうすればいい?
「お供えした食べ物だから、食べたほうがいいの?」と悩む方もいるかもしれません。
地域によっては「感謝を込めて料理に使う」という風習もありますが、夏の暑い時期にお供えした生野菜は傷みやすいです。もったいないと感じるかもしれませんが、少しでも傷んでいたら、安全面を考慮して、処分しましょう。
処分する際に、「お供え物だから…」と気になる場合は、塩でお清めをしてから処分するという方法もあります。
また、野菜を傷ませて捨てるのが心苦しい…というかたは、そもそも「生野菜を飾る方法は避ける」、という選択肢もあります。
精霊馬で一番大切なのは、ご先祖様を思う気持ち。形やルールにとらわれすぎず、ご自身のライフスタイルに合った方法でお迎えしてみてはいかがでしょうか。
2. そうめんをお盆に食べるのは「ご先祖様の荷物縛り」?

暑い夏にぴったりなそうめん。お盆にそうめんを食べるというご家庭も多いと思います。
また、そうめんを「お供え」したり、お盆だからこそ食べるという地域やご家庭もあります。実はお盆にそうめんを食べる理由にはとてもユニークな説があるんですよ。
ご先祖様の荷物を結ぶ「手綱(たづな)」説
お盆が終わってご先祖様があちらの世界へ帰る際、持っていくたくさんのお土産や荷物が崩れないよう、「結ぶための紐(手綱)」として細く長いそうめんをお供えする、という説があります。
七夕の風習からのスライド説
もともと旧暦の7月7日(七夕)に無病息災を願って食べる風習があった麺料理が、旧暦のお盆(7月15日)と時期が近かったため、お盆の行事食としても定着したといわれています。

麺の長さに「細く長く幸せが続くように」という願いも込められているというのは有名な話ですが、「お土産を結ぶ紐」という説は、なかなかユニークですよね^^。
3. 「ぼたもち」と「おはぎ」の違いは“季節”

お盆やお彼岸にお供えする、あずきで包まれたお餅。普段なんとなく呼び分けている「ぼたもち」と「おはぎ」ですが、実は全く同じ食べ物。
違いは、作る「季節(咲く花)」にあります。
| 季節 | 呼び名 | 由来 | 特徴 |
| 春 | ぼたもち(牡丹餅) | 春に咲く大きな「牡丹(ボタン)」の花 | 大きく丸く作る。こし餡で作ることも多い。 |
| 秋・お盆 | おはぎ(お萩) | 秋に咲く小ぶりな「萩(ハギ)」の花 | 小ぶりの楕円形に作る。つぶ餡で作ることが多い |

現在は春でも「おはぎ」と呼ばれることの方が多いですね。
そのほかにも実は、夏には「夜船(よふね)」、冬には「北窓(きたまど)」なんていう風流な言葉遊びの別名まで存在するんですよ。
4. なぜお盆にあずき?「赤」に込められた魔除けの意味

おはぎや赤飯など、お盆の行事食に欠かせない「あずき」。なぜこれほど重宝されるのでしょうか?
古くから日本では、「あずきの赤い色には魔除けや邪気払いの力がある」と信じられてきました。
ご先祖様をお迎えする際、悪い精霊や邪気が一緒についてきてしまわないよう、あずきを使った料理をお供えしたり食べたりして身を守っていたんだそう。
美味しさだけでなく、ご先祖様や家族が守られるようにという願いが込められているんですね。
5. 飾るだけじゃない!提灯に見立てる「ホオズキ」と食用の話

お盆の精霊棚に飾られる鮮やかなオレンジ色のホオズキ(鬼灯)。
あのふっくらとした形は、ご先祖様が迷わず帰ってこられるように足元を照らす「提灯(ちょうちん)」に見立てられています。
「ホオズキって食べられるの?」と思うかもしれませんが、観賞用のホオズキには微量の毒性があるため食べられません。
しかし最近では、甘酸っぱくて美味しい「食用ホオズキ(ストロベリートマトなど)」というフルーツ感覚で食べられる品種が注目を集めています。
マンゴーやマンダリンオレンジのようなトロピカルな味わいで、スイーツなどにも使われています。
おわりに|行事食の由来を知って、今年のお盆を深く味わおう
普段何気なく口にしているお盆の食べ物には、ご先祖様への感謝や思いやり、昔の人のユーモアがたっぷり詰まっています。
今年のお盆は、ぜひご家族や大切な人とこんな豆知識を話しながら、行事食を味わってみてください♪
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参考資料・出典
- お盆の風習・飾り方:株式会社はせがわ 供養コラム
- 行事食・伝統の由来:農林水産省Webサイト(日本の食文化)
