~和ごころ素材図鑑~
季節の移ろいとともに、旬を迎える日本の食材たち。
そのひとつひとつには、自然の恵みと、昔から受け継がれてきた知恵が息づいています。
「和ごころ素材図鑑」では、そんな和の素材を、旬・産地・調理法・行事との関わりなど、暮らしに寄り添う目線でご紹介します。
初夏の店先に、淡い色をした新生姜が並び始めると、季節がひとつ進んだことを感じます。
みずみずしくて、やわらかな辛味を持つ新生姜は、甘酢漬けや炊き込みご飯など、初夏から夏の食卓によく似合う食材。
この記事では、新生姜の旬や特徴、普通の生姜との違い、保存方法やおすすめの食べ方まで、やさしくご紹介しますね。
新生姜とは

新生姜とは、初夏に収穫される若い生姜のことです。
一般的な生姜は、収穫後に貯蔵・乾燥させてから出荷されますが、新生姜は収穫後すぐに出回るため、水分を多く含み、みずみずしいのが特徴です。
皮が薄くやわらかいため、皮ごと使いやすいのも魅力のひとつです。
普通の生姜との違い
普通の生姜は、表面が茶色く、辛味や香りがしっかりしています。
一方、新生姜は、
- 白〜淡いピンク色
- 水分が多い
- 辛味がやさしい
- 繊維がやわらかい
という特徴があります。
そのため、薬味としてだけでなく、主役の食材として楽しめるのが新生姜ならではです。
新生姜の旬
新生姜の旬は、5月〜7月ごろです。
特に6月頃になると、スーパーや直売所でもよく見かけるようになります。
季節限定の味わいなので、「今年も新生姜の季節だな~」と楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
新生姜の特徴と味わい
爽やかな香り
新生姜は、普通の生姜よりも香りがやわらかく、爽やかな印象があります。
つんと強すぎず、ふわっと抜けるような香りなので、暑くなる時期にさっぱりと食べやすいのが魅力ですね。
やさしい辛味
辛味はありますが、普通の生姜ほど刺激が強くありません。
薄切りにしてそのまま甘酢漬けにしたり、ご飯に混ぜたりしても、食べやすく仕上がります。
みずみずしい食感
新生姜は水分が多く、シャキッとした食感があります。
火を通すとやわらかくなりつつも、ほどよく歯ごたえが残るため、炊き込みご飯や佃煮にもよく合います。
主な産地と種類
新生姜の主な産地として知られているのは、高知県です。全国でも生姜の生産量が多く、香りのよい生姜が育つ地域として知られています。
また、葉付きで小ぶりな「谷中生姜(やなかしょうが)」も初夏の味として人気があります。

味噌を添えてそのまま食べるなど、酒肴として親しまれてきました。
新生姜の栄養
生姜には、
- ジンゲロール
- ショウガオール
などの辛味成分が含まれています。
これらは、身体を温めたり、食欲をサポートしたりするといわれています。
また、香り成分によって、さっぱりと食べやすく感じられるのも、生姜ならではの魅力ですね。
暑さで食欲が落ちやすい時期にも、料理に取り入れやすい食材です。
新生姜の選び方

新生姜を選ぶときは、次のような点をチェックしてみましょう。
- 表面にみずみずしさがある
- 切り口が乾燥していない
- ハリがある
- 白っぽく透明感がある
逆に、乾燥してしわが入っているものは、鮮度が落ちていることがあります。
新生姜の保存方法
冷蔵保存
新生姜は乾燥しやすいため、保存袋やラップで包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。
2〜3日で使い切ると、みずみずしさを楽しめます。
甘酢漬けで保存
たくさん手に入ったときは、甘酢漬けにするのもおすすめです。
薄切りにして甘酢に漬けることで、保存しながら季節の味を楽しめます。
ほんのり桜色に染まるのも、新生姜ならではの楽しみです。
新生姜の下処理
洗い方
新生姜は皮が薄いため、たわしなどで軽く洗う程度でも大丈夫です。
土が気になる部分だけ、包丁の背などでやさしくこそげ取ります。
皮はむく?
基本的には、皮ごと使えます。香りも風味もやわらかいため、なるべく薄く扱うと、新生姜らしさを楽しめます。
気になる場合だけ、スプーンなどで軽くこそげる程度がおすすめです。
新生姜のおすすめレシピ

新生姜の甘酢漬け
薄切りにした新生姜を甘酢に漬け込んだ、定番の保存食です。
やさしい辛味と爽やかな香りが楽しめ、箸休めやお寿司のおともにもよく合います。
新生姜ご飯
新生姜の香りをシンプルに味わえる、初夏らしい炊き込みご飯です。
炊き上がりにふわっと立つ爽やかな香りが、食欲をそそります。
新生姜の佃煮
甘辛く炊き上げた、ご飯によく合う常備菜です。
新生姜の香りと辛味がほどよく残り、おにぎりの具にもおすすめです。
新生姜の天ぷら
火を通すことで辛味がやわらぎ、香りがふんわり広がる一品です。
かき揚げにして、とうもろこしやみょうがと合わせるのもおすすめです。
新生姜シロップ
砂糖で煮てシロップにすると、炭酸割りやお湯割りにも使えます。暑い季節の自家製ジンジャードリンクに♪
ミニコラム「ガリ」と新生姜の関係
おわりに|初夏の香りを食卓に
シャキッとした食感や、やさしい辛味、みずみずしい香りは、この時期ならではですよね。
甘酢漬けやご飯ものなど、少し食卓に添えるだけでも、爽やかな季節の空気を感じられる気がします。
ぜひ初夏の味わいを楽しんでみてください♪
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参考元
・農林水産省|野菜の情報・生姜について
・女子栄養大学出版部『食品成分表 八訂』
・講談社『旬の食材 春・夏の野菜』
※この記事は、上記の資料を参考に構成しています。

